2017年05月23日

初めての北陸旅行記 その27

皆様こんにちは。柳井グランドホテルの松前篤始でございます。今回も前回に引き続き、北陸旅行のお話をしていきたいと思います。


前回までは富山駅の昔と今をご紹介してまいりました。今回はいよいよ終章の開幕、「はくたか21号」に乗車いたします。


富山駅で行っていた撮影、その最後の目玉である「トワイライトエクスプレス」をカメラに収めた私は、富山駅6番のりばにて帰りの「はくたか」を待ちます。この列車に乗車し、終点の越後湯沢駅で上越新幹線に乗り換えてしまえば、ついにこの旅行も終幕を迎えることとなります。


この「はくたか21号」は七尾線の和倉温泉駅を始発駅とし、金沢以東の途中停車駅は高岡、富山、直江津のみという、「はくたか」の前身である特急「かがやき」を彷彿とさせる停車駅の少なさを誇っておりました。実際はほくほく線の虫川大杉(むしがわおおすぎ)駅で対向の「はくたか」と行き違いを行うため、ずっと走りっぱなしというわけではないのですが、それでもこのような停車駅の少ない列車は個人的にロマンを感じます。



現在では

北陸本線の「サンダーバード」(大阪・新大阪・京都・福井・金沢)
中央本線の「スーパーあずさ」(新宿・八王子・甲府・茅野(ちの)・上諏訪(かみすわ)・松本)
日豊本線の「ソニック」(博多・折尾(おりお)・黒崎・小倉・行橋(ゆくはし)・中津・別府・大分)

などがそれに当たるでしょうか。他にも昔の時刻表を探っていくと、

スーパー北斗」(札幌・東室蘭・函館、1994年)
リレーつばめ」(博多・鳥栖・久留米・大牟田・熊本・新八代(しんやつしろ)、2004年)

は速い部類に入るでしょう(写真は上から「サンダーバード」、「スーパーあずさ」、「ソニック」)。


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時刻表を読んで何が楽しいのかと問われることも多いのですが、このように自身が体験できなかった列車を時刻表の上でたどっていけば、いくらでも新しい発見が得られるので興味は尽きません。皆様ももし昔の時刻表がお手元にございましたら、ひもといて当時を振り返ってみるのもまた一興かもしれません。


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しばらく待つと「はくたか21号」が入線してまいりました。編成は往路に乗車した編成とは違い北越急行所属の681系2000番台「SRE」9両編成でございます。最後に純粋な北越急行の681系編成に乗車することが出来た喜びに、私は乗車前から気分が高揚しておりました。私は681系(上)と683系(下)、どちらの先頭車も気に入っておりますが、その中でも特に681系の北越急行色が一番素晴らしいと感じています。上越線やほくほく線で見られる銀世界、糸魚川周辺で見られる日本海、富山県内で見られる立山連峰、どれを取り合わせてもこの色には似合います。現在では見られなくなってしまったことが非常に残念でなりません。


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ドアが開くと早速乗り込み、山側の席を陣取ります。旅行当日は受験シーズンだったせいか、学生服を着用した乗客が車内に散見されました。遅れがなければ20時台に東京駅に到着できる便であったため、日帰り受験には好適であったことも理由の一つでしょうか。


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あまり日の長い時期ではございませんでしたが、それでも30分程は車窓に立山連峰を望むことが出来ました。以前も同じようなことを申したかもしれませんが、旧北陸本線で私が最も気に入っている車窓はこの富山〜泊間のものです。しかし気に入っているのは立山連峰だけではございません。この区間には日本の米食文化を支える稲田が断続的に見られ、さらには中心地である富山駅から平野部の終端である泊駅までの45分間(各駅停車)で移り変わる街並みの変化も興味深いものです。言うなれば市街地から郊外へ、徐々に「終着駅」に近づいていく感覚と表現できますでしょうか。個人の趣向の違いはございますが、車両が特急型から近郊型に変わったとしてもその美しさが衰えることはございません。是非皆様にもこの区間を各駅停車で味わっていただきたく存じます。


今回は終始鉄道のお話ばかりで申し訳ございません。次回も引き続き「はくたか」の道中をご案内いたします。


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2017年05月15日

初めての北陸旅行記 その26

皆様こんにちは。柳井グランドホテルの松前篤始でございます。今回も前回に引き続き、北陸旅行のお話をしていきたいと思います。


今回は前回も申し上げた通り、現在の富山駅の魅力をご紹介いたします。



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現在の富山駅は新幹線開業を契機とした高架化改修工事の真っただ中であり、私が当時撮影を行った在来線ホームはちょうど真二つに分かれ、旧1〜3番のりばのあったホームは絶賛工事中でございます。


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そして工事が行われている部分の代替ホームは既に高架化が完了しております。この在来線ホームは金沢駅などとは違い、新幹線ホームと線路と並べたかのような開放的なつくりとなっております。それ故新幹線ホームの放送も在来線ホームからよく聞こえ、その逆もまた然りでございます。



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さて富山駅の改札を抜け駅ビルへと向かいますと、こちらも高架化によって一新された「きときと市場とやマルシェ」の広い売り場が目に飛び込んでまいります。土産物屋やレストランが立ち並ぶ敷地内ではメインユーザーと見受けられる新幹線利用者が出発直前まで富山の味や名産を堪能できるまさに渡りに船な施設といえるとではないでしょうか。今回はその中でも私が個人的に気に入っております店舗様を紹介させていただきます。



まずは「大喜」様でございます。これはかの有名な「富山ブラック」の元祖と伝えられ、この「とやマルシェ」以外にも富山市内に複数店舗を構えていらっしゃるとのことです。起源の食べ方が肉体労働者向けの塩分補給を目的とし、白米に対する「おかず」として供されたとのことで、メニューには併せて注文できるよう比較的目立ちやすい位置に「ライス」との記載がございます。


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私もこの「大喜」様には何度もお世話になっており、毎度「富山ブラック」と白飯を注文させていただいております。この黒いスープの印象に違わない塩辛い味、そして太い麺とネギの歯ごたえという刺激的な絵の具が白飯のキャンパスに力強い絵画を描き上げる様を堪能させていただくのは最早私の北陸旅行の定番です。写真にはございませんが、カウンター席には敢えて気取ったペーパーナプキンではなく使いやすいボックスティッシュを置いていらっしゃるのも「富山ブラック」が庶民の隣に寄り添って歩んできたことの証左のようにさえ感じられます(この店舗様の独断の配慮かもしれませんが…)。



このように富山の食文化の一つとして圧倒的な存在感を誇る「富山ブラック」、この「とやマルシェ」にとどまらず市内に繰り出して食べ比べというのも良いかもしれません。



「とやマルシェ」で堪能できる富山の味は「富山ブラック」だけではございません。ますのすしも同様に、いえ充実度であれば突き抜けている感すらございます。その充実度を支えるのは「富乃恵」様という、ちょうど「大喜」様の斜め向かいに居を構えるますのすし専門店です。ここではなんと県内のますのすし製造業者様から仕入れを行い、「鱒のレア度」「酢飯の酸味」「酢飯の押し具合」という3つの指標において格付けを行い、私たち購入者は半ばソムリエにでもなった気分で自分の気に入った業者様のますのすしを購入することが出来ます。


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「富乃恵」様の格付けの素晴らしいところは基準の定め方にございます。通常このような視覚化(数値化)を行えば少なからず優劣を定めることとなってしまい、仕入れ先の業者様に角を立ててしまいます。これは微妙な風味の違いを扱うこのような店舗様にとっては致命的ともいえる事態でございますが、「富乃恵」様の基準は数値の低さがそのまま風味の個人的嗜好として購買意欲を煽る「個性」となります。これは優劣ではなく個性を表現する素晴らしい取り組みであると私はお見受けしました。


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このような業態では半ば当たり前なのかもしれませんが、私のように学生として勉学に励む身分の者にとっては大変参考になります。そして扱っていらっしゃるますのすし自体も美味で個性に富み、毎回違う味を堪能する楽しさは格別でございます。残念ながら写真撮影の許可は頂けませんでしたが、ショーケースにますのすしの見本を並べた店舗様はすぐに見つけていただけるはずです。こちらも是非お立ち寄りくださいませ。



このように富山駅の新たな魅力を書き連ねてまいりましたが、もちろんこれだけにとどまるものではございません。ご訪問の際はお時間を取って実際に歩き回っていただき、貴方様だけの魅力も見出していただければと存じます。



次回はいよいよ「はくたか」に乗車し、この旅行の最後の旅路へと歩みを進めてまいります。次回もよろしくお願いいたします。


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2017年05月05日

初めての北陸旅行記 その25

皆様こんにちは。柳井グランドホテルの松前篤始でございます。今回も前回に引き続き、北陸旅行のお話をしていきたいと思います。

前回から時間が空いてしまい申し訳ございません。今回は前回に引き続き、富山駅の時刻表の写真と共にかつての姿を振り返ってまいります。

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昼以降はこのように、優等列車を意味する赤字で示された列車が頻繁に発車していく中に黒字の普通列車が点在するという、まさに特急銀座の象徴のような状態が続きます。それが顕著になるのはやはり早朝に新潟県を出た「はくたか」や「北越」が富山県に到達した頃でしょうか。長岡駅や越後湯沢駅で上越新幹線と接続する関東志向の上記2列車と、関西・中京志向の「サンダーバード」や「しらさぎ」が入り乱れる金沢〜富山間では特急列車が1日40往復を数えたそうです。

私が富山駅に滞在していた間にもこの4列車の存在感は際立ち、わずか1時間半という短い滞在であったにもかかわらず全列車がカメラに収まりました。次々に現れては発車していく列車群は実に華があり、鉄道という趣味における一つの到達点を具現化したようにも思えます。私はしきりにシャッターを切る一方で、我が故郷柳井にもこのような時代があったのであろうかと、かつての特急黄金時代を夢見ておりました。

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北陸本線はこのようにとにかく優等列車の存在感が大きい路線だったわけですが、だからといって普通列車が全く面白くないというわけではございません。この2010年3月13日ダイヤ改正時といえば、前回も登場した583系電車を普通電車に改造した419系電車がまだ現役で活躍しておりました。前回の記事のコメントでもその点を指摘していただきましたが、この419系という電車は元が特急電車という強烈すぎる個性のために鉄道ファンから圧倒的な支持を受け、「食パン電車」という愛称で親しまれました。

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今回も実写の写真は存在しませんが、私は以前この419系に興味を持ち、「プラレール」の車体に改造を施して似たようなものを作り出した経験がございます。その時完成したのが上にある写真にお示ししたものですが、経験の浅い時期に取り組んだ作品でございます故とても実車の魅力を表現しきれているとは言えません…。

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ご覧の通り先頭車の形状が2種類ございますが、「食パン」と呼ばれ親しまれてきたのは最初にお示しした平面顔でございます。中間車に運転台を取り付けたことで寝台車特有の巨大な断面が正面に来たため、このように個性的な外観が完成しました。

この他にも現役最後の急行型電車である475系電車も第一線で活躍し、普通列車に乗るだけでも楽しめる路線でしたが、残念ながら現在の北陸本線に彼らの姿はなく、かろうじて475系電車の足回りを再利用した413系電車があいの風とやま鉄道所属として活躍するのみとなっております。

前回と今回の2回でご紹介してまいりました富山駅は、鉄道ファンにとっては1日中いたとしても興味の尽きない駅でございました。現在は残念ながらその面影を追い求めるに留まりますが、北陸新幹線の開業と高架化に伴う駅舎建て替えに伴い、新たな魅力にあふれる現在の富山駅の姿を次回でご紹介させていただきます。

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posted by yg at 23:36 | Comment(2) | 日記