2019年04月11日

名勝探訪記 その7

皆様こんにちは。柳井グランドホテルの松前篤始でございます。今回も前回に引き続き鉄道博物館をご紹介していきたいと思います。

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今回は新館に新しく入った車両を中心にご紹介します。まずはこちら、銀色の車体が特徴的な400系新幹線です。この車両は登場当時、それまで白地に青や緑が中心だった新幹線の外観に大きな変化をもたらしました。また画像では分かりづらいですが、この車両は東京〜福島間は東北新幹線、福島〜新庄(山形)間は奥羽本線(いわゆる山形新幹線)をそれぞれ走行するため車体の大きさを一回り小さい在来線に合わせてあります。どちらもそれまでの新幹線の常識にはなかった画期的な仕様でしたので、その功績を称えこうして鉄道博物館に展示されることとなりました。

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法令上はほぼ常時200km/h以上での走行を行う鉄道を「新幹線」と呼ぶため、正確には奥羽本線に入り130km/hまでしか出せない山形県内では「新幹線」ではありませんでした。しかしこの方式ならば線路幅や架線電圧など最低限の改修のみで新幹線直通列車を走らせることができ、結果として東京対山形のメインルートとして現在も大きなシェアを握っております。その始祖たる400系新幹線はやはり紛れもなく鉄道史に残る名車両であるといえるのではないでしょうか。

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お次はこちら、E1系新幹線です。ご覧の通り壁のように立ちはだかる巨体が最大の特徴であり、展示車両となりホームよりさらに低い線路の高さから見上げると大きさは尚のこと際立ちます。朝夕の大混雑を解消すべくオール2階建て12両編成で登場したこの車両は期待された役割を大いに全うし、数年後には発展型であるE4系も登場しましたが、12両編成という中途半端な長さと高速化の流れにより、晩年は上越新幹線のみの運用となりました。これは現在でもE4系が同じく上越新幹線のみの運用となり引退が予告されております。

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E1系は輸送力に特化したその特性から新幹線通勤の象徴として晩年まで朝晩の運用に重宝されており、まだ新幹線に多様性が乏しかった時代において全車2階建てという新たな可能性を示した功績もまた特筆すべきものです。残念ながら現在では2階建て新幹線が徐々に陰へと追いやられている状況ではございますが、E1系もまた鉄道博物館に展示される価値のある名車であると言えます。

今回はここまでです。次回もよろしくお願いいたします。

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posted by yg at 13:44 | Comment(0) | 日記