まずはこちら、あいの風とやま鉄道の快速列車“あいの風ライナー”の車内です。この列車はかつてこの路線がJR北陸本線であった時代に存在した特急列車の代替として運行されています。平日の混雑する時間帯に着席サービスを提供するため運賃に加え別途ライナー券が必要となりますが、朝は始発駅からいきなり満席になることもなく、慌ただしい朝の空気に一瞬の静寂を見出すことができます。
そしてその車窓に広がるのは痛いほどに輝く朝日に照らされた北アルプスのシルエットであり、富山地方の目覚めはこの景色に象徴されます。この“あいの風ライナー”2号は始発が6時台とかなり早いため乗車するのは容易ではありませんが、もし機会がございましたら是非乗車していただきたい列車の一つです。
お次は冬の関東地方からお届けします。東京都の八王子と群馬県の高崎を結ぶ八高(はちこう)線は、北側の高崎寄りの区間が単線非電化であるため実質ローカル線の趣があり、区分としては関東地方でありながら殺到する人波とは縁の薄い奇異な路線です。もちろん沿線には学校も複数存在するため時折車内は混雑するのですが、皆ひたすら寡黙に乗車し続ける都会の電車とはやはりどこか雰囲気が異なります。
学生が降りてしまえば喧騒も束の間、再び車内にはゆったりとした空気が流れるようになります。東京方面から乗車すれば終点は高崎駅。拠点駅ながらどこか風情の異なるこの駅にさらなる旅情を掻き立てられることでしょう。朝が少し早いですが、機会に恵まれた際は是非気軽にご乗車いただきたい路線です。
今回は少し短いですがここまでです。次回もよろしくお願いいたします。
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