今回からは2日目のお話です。またもや朝から大宮駅へと向かい、福島駅まで東北新幹線に乗車します。
新幹線ホームに向かおうとしたらこんな表示が出ていました。「快速スターライト上野号」。どうやら臨時の夜行列車が来るようです。
これがその快速列車です。夜行列車らしからぬ雰囲気ですが、新潟から夜通し走って東京まで来ました。後から知った話ですが、新潟で行われたイベントに合わせて運行され、東京へ帰る人の足として設定されたそうです。
この電車はE653系電車といいます。普段は新潟から日本海沿いを走って山形県庄内地方、さらにその先の秋田を目指す特急「いなほ」に使用されています。しかし東京近郊の信号システムや電気の種類が異なる路線にも対応できることから、こうした臨時列車として重宝されています。
実はこの役割、一昔前は485系が一手に引き受けていました。2010年代前半まで走っていた夜行列車「ムーンライトえちご」(新宿〜新潟間運行、末期は臨時列車)をはじめ、新潟を拠点として東北や北陸、果ては関西まで足を延ばすこともありました。485系の定期運行が減るにつれて、こうした485系の臨時運行の注目度は上がっていき、2015年頃を境にE653系へとバトンタッチしたのです。
このE653系も485系の血統を受け継ぎ、現在様々な場所でマルチな活躍を見せてくれています。記憶に新しいところでは、今年2022年に東北地方の地震で栃木県以北の東北新幹線が不通となった際、補完する臨時の快速列車として東北本線を走行しました。ちょうど私が1日目に行き交った仙台・福島地区と栃木県の那須塩原(なすしおばら)駅を結び、短期間ながら新幹線との見事な連携が光りました。
新幹線ホームへ上がる前に最後の一枚を撮影。回送列車としてやってきた新宿発の特急「日光・きぬがわ」用253系とのツーショットです。
今回は前置きだけで終わってしまいました。次回は福島駅以降のお話です。次回もよろしくお願いいたします。
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